一番好きなのは、キミだから



「あっ! ねぇ。あたし、真宙くんと今日の記念にプリクラ撮りたい」


しばらく真宙くんと歩いていると、ゲームセンターが目に入った。


「おっ! いいね。撮ろうか」


ゲーセンの中に入ると、フロアには沢山のプリクラ機が置いてあった。


「七星はどれが良い? 俺、こういうのよく分からないから。七星が選んで?」


うーん。この中だとやっぱり……。


「あれがいいな」


あたしは、最新の機種を指さした。


「了解」


ふたりで機械のカーテンの中に入り、お金を入れフレームを選ぶ。


彼氏とのプリクラ。実は、密かに憧れていたんだよね。


写真を撮るまでのカウントダウンが始まり、どんなポーズを撮ろうかと考えていると。


「七星、そのまま真っ直ぐ向いてて?」

「うん……?」


真宙くんに言われるがまま、あたしが真っ直ぐ向いていると。


カシャッ!


シャッターが切れた瞬間、真宙くんはあたしの頬にチュッとキスをした。



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