一番好きなのは、キミだから
「えっ! まっ、真宙くん!?」
「こういうのって、なんかカップルっぽくない? 一度、やってみたかったんだよね」
真宙くんは、白い歯を見せて笑っている。
「真宙くん……もしかして、彼女とプリクラ撮るのは初めて?」
「うん。七星が初めてだよ? そもそもプリクラ自体、ほとんど撮ったことがない」
「そうなんだ。あたしも、真宙くんが初めて」
そっか。良かった。
自分が真宙くんの初めてだということに、とても嬉しくなった。
「ねぇ、七星。俺にもして?」
真宙くんが、自分の頬をちょんと指さす。
「キスのお返しが欲しいんだけど……いーい?」
首を傾けておねだりする真宙くん……めちゃくちゃ可愛い。
「ふふ。しょうがないなぁ」
あたしはドキドキしながらも、彼の頬にそっと口づけた。