一番好きなのは、キミだから



「七星ちゃん」


耳元に、真宙くんの吐息がかかってくすぐったい。


「改めて、これからよろしくね。
今日からは……クラスメイトとして」


小声で話しかけてくれた真宙くんに、あたしも小声で「こちらこそ」と返す。


「俺、七星ちゃんと同じクラスになれて嬉しいよ」


「それは……あたしもだよ」


本当に嬉しい。


「こら、そこの2人! 喋るなら教室出なさい」

「ご、ごめんなさい。黙ります」


担任の先生に注意されてしまった。


チラッと後ろを振り返ると、真宙くんが申し訳なさそうに、自分の顔の前で両手を合わせていた。

そんな真宙くんに、あたしは首を横にふる。


今日からみっちゃんだけでなく、真宙くんともクラスメイトだと思うと……


これからの学校生活が、より一層ワクワクする。



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