一番好きなのは、キミだから



「七星ちゃん! 起きて」


誰かに肩を、軽く揺さぶられている感じがする。


「七星ちゃん、あと少しで駅着くよ?」

「んん〜っ」


あたしが目を開けると……。


「おはよう、七星ちゃん」


あたしは、自分の頭を真宙くんの肩にのせていた。


「え、うそっ!? あたし、寝ちゃって!?
しかも、頭……! ご、ごめんなさいっ!!」


あたしは慌てて、真宙くんから離れた。


「そんな慌てて離れることないのに。
七星ちゃんの寝顔、すごく可愛かったよ?」


うそ……。
真宙くんに寝顔まで見られちゃったの!?


あたしは両頬を、手で押さえる。


は、恥ずかしい〜。あたし、口開いたりしてなかったかな!?



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