一番好きなのは、キミだから
「パンケーキ1枚ずつ分け合おう。実は、俺も食べたかったんだよね。ということで、はい」
真宙くんが自分のお皿に、ティラミスパンケーキを1枚取ると、残りのもう1枚がのったままのお皿をあたしのほうへと渡してくれる。
「あっ、ありがとう」
嬉しいなぁ。心がホクホクする。
「いただきます」
あたしはティラミスパンケーキを切り分け、フォークでさっそくひとくち。
「んー」
生地がふわふわで、マスカルポーネチーズが美味しい。コーヒーの風味も良いなぁ……。
「ははっ。七星ちゃん、幸せそう」
あたしはパンケーキをもぐもぐしながら、何度も首を縦にふった。
だって今、真宙くんと一緒に過ごせて。
その上、大好きな甘いものも食べられて。
本当に幸せな気分だから。