一番好きなのは、キミだから
「おはよー、美月」
古賀ちゃんが登校してきたので、朝陽が声をかける。
朝陽の邪魔をしたら、悪いな。
そう思い俺は、自分の席へと戻る。
俺が席に戻ると、いつの間にか七星ちゃんが登校してきていて、文庫本を読んでいた。
「七星ちゃん、おはよう」
「あっ! おっ、おはよう」
机の横にかけられている七星ちゃんのスクールバッグを見ると、昨日俺が七星ちゃんにプレゼントしたクマのキーホルダーがつけてあった。
「それ、さっそくカバンにつけてくれてるんだ」
俺は、七星ちゃんのキーホルダーのぬいぐるみの頭を撫でる。
「うん。昨日はありがとうね。パンケーキまで奢ってもらっちゃって」
「こちらこそ、付き合ってくれてありがとう。キーホルダーもつけてもらえて、嬉しいよ」
そのクマのキーホルダーを見るたび、七星ちゃんが俺のことを少しは思い出してくれたらいいな……って思ったり。