一番好きなのは、キミだから
「ねぇ、七星ちゃん。
なんでそんなに可愛いの?」
すうっと、真宙くんの長い指があたしの髪を梳いていく。
「なんでって、言われても。うーん、今日は……ツインテールだから?」
って、ダメだ。こんなんじゃ、自分で自分を可愛いとか言ってるみたいだ。
「違うよ。ツインテールもだけど……七星ちゃんが、可愛いんだよ」
「真宙くん。そんなに可愛いって、何度も言わないで」
どう返して良いか、分からない。
「どうして? 俺は、本当のことを言ってるだけだよ? 俺、七星ちゃんのことが可愛くてしょうがないんだ」
真宙くん……。
「ほんと、七星ちゃんには可愛い以外の言葉が見つからなくて、困る」
胸が、甘く疼く。
「ねぇ、七星ちゃん……キスして良い?」