ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。





「噂で聞いたんですけど、シモジモの者がブラックコーヒーと間違えてカフェオレ差し出したら瀕死の重傷負ったって…事実なんですか?それ」



「……」





沈黙。ってことは、やっぱり事実なのかー……





「あのー、魔…宝示さんブラックコーヒーよりは絶対カフェオレのが好きですよね?ブラックコーヒーは2秒でむせますし」



「うるっせぇな!!!」





バンッ!!と魔王が、握りつぶされたいちごミルクのパックをテーブルに叩きつけた。




「べ、べつに好きなフリしてねーよ!!」



「えー…でも苦手ですよね?ブラックコーヒー」



「苦手じゃねーよ!!あんな苦いモン飲んでる人間頭狂ってんじゃね?って思ってるだけで!!」



「それがつまり苦手ということなのでは」



「黙ってろ!!!」





鋭い怒声を響き渡らせた魔王が、落ち着きなく足を組み替えた。





「別に、あれだ!……男はブラックコーヒー飲んでんのが一番、っぽいだろ」




「ぽい?」



「かっこいいっぽいだろ!!!」





ああああ゛!!とイライラした様子で立ち上がり、また新たないちごミルクを冷蔵庫から取り出す魔王。




< 100 / 336 >

この作品をシェア

pagetop