ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。
「噂で聞いたんですけど、シモジモの者がブラックコーヒーと間違えてカフェオレ差し出したら瀕死の重傷負ったって…事実なんですか?それ」
「……」
沈黙。ってことは、やっぱり事実なのかー……
「あのー、魔…宝示さんブラックコーヒーよりは絶対カフェオレのが好きですよね?ブラックコーヒーは2秒でむせますし」
「うるっせぇな!!!」
バンッ!!と魔王が、握りつぶされたいちごミルクのパックをテーブルに叩きつけた。
「べ、べつに好きなフリしてねーよ!!」
「えー…でも苦手ですよね?ブラックコーヒー」
「苦手じゃねーよ!!あんな苦いモン飲んでる人間頭狂ってんじゃね?って思ってるだけで!!」
「それがつまり苦手ということなのでは」
「黙ってろ!!!」
鋭い怒声を響き渡らせた魔王が、落ち着きなく足を組み替えた。
「別に、あれだ!……男はブラックコーヒー飲んでんのが一番、っぽいだろ」
「ぽい?」
「かっこいいっぽいだろ!!!」
ああああ゛!!とイライラした様子で立ち上がり、また新たないちごミルクを冷蔵庫から取り出す魔王。