ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。
わかりやすいよなお前
私は迷っていた。
5時間目の体育終了後。自販機の前にて。
ものすごく喉が渇いた…!
でも水筒はもう飲み干しちゃったし、水道水よりももっと冷たくて、できれば味のついたものが飲みたい。
シュワーッとしてればなお良し!
だけど。
コーラ 150円
対して、隣にあるお茶 110円
40円の誘惑…!!!
たかが40円。されど、40円。
バイト代が入るまでは1円でも多く節約したい。
…よし!
心を決め、いざ100円玉と10円玉を一枚ずつ、投入しようとした時だった。
突如後ろから伸びてきた腕が、勝手にコインを投入する。
「ちょっ、割り込み反た……魔!?」
「マってなんだよ。
お前悩みすぎ。邪魔」
険しい顔した魔王が、私の頭上に腕を伸ばして
ピ、とボタンを押す音とほぼ同時、飲み物がガシャンッと落ちてきた音がした。