ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。

「なに？」


「なに？じゃないよ。
今日こそ俺とご飯行ってよ～」


「あー…」




嵐くんには毎度というほど、バイト終わりにご飯に誘われている。



今のところ、なんだかんだと理由をつけて実現した試しはない。




だって、“夕飯を作る”って任務もあるし、そもそも男子と２人でご飯とか…ねぇ？




「…嵐くん彼女いないの？」




一見イケメンだし全然いそうだけどな、一見。




私の言葉に嵐くんは一瞬目を大きくすると、「はぁ～」とわざとらしく大きなため息をついた。




「ひっでー！いたらこんなにしつこく誘わねーし！

俺言わなかったー？りののこと好きになっちゃいそーって」



「冗談でしょ？」



「冗談じゃねーよ！マジ本気。つきあお？」



「軽！」





嵐くんとは出会ったばっかりで好きになってもらうような覚えは全くない。





「じゃあ聞くけど、私のどこが好きなわけ？」