ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。
「え?」
きょとん、と嵐くんは虚をつかれたように瞬きをひとつして、一拍おいたのち
「うーん一目惚れ?あるじゃん、そーゆー運命的なやつ!」
ニコニコと笑って「ロマンティックだわ~俺」となぜか自分に酔っている。
「はいはい…お疲れ」
「ちょ!まさか全然信じてないね!?」
「もー私仕事戻りたいんだけどー腕離してよー」
「やだよ!」
嵐くんの私の腕をつかむ手に力がこもった。
「じゃあ俺からも質問。どーやったら俺のこと見てくれる?」
「そんなこと言われても」
「りの、好きな奴でもいんの?」
「はぁ?何言って…」
「おい」
ピリッと空気に電流が走った気配。
いつの間にか、腕組をした魔王がどす黒い闇のオーラを纏いながらすぐ近くに君臨していた。
「バイト中にイチャついていいのかよ、先輩方」
なぜかいつもの300倍増しで目が怖い…!!