ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。
「何か死にたいほど辛いことがあったの!?」
「え!?」
「わかる私も今日家がなくなってお金もなんもなくて死にたいほど辛いけどでも!せっかくこの世に生まれた命じゃん!?死ぬなんてもったいないよ…!公園にいるオジサンたちだって強く」
「ちょちょちょっちょっと待って!?」
慌てた様子で私を制止する美少女にそこでようやく言葉を止めた。
「あの、わたし別に、死ぬとか考えてないよ?」
「え!?でも急に道路に飛び出して…」
「猫がいたから!助けようと思って!」
「ネコ!?」
美少女が指さした方を見る。
白い子猫が、ニャーと鳴きながら機嫌よさそうに体を掻いていた。
「…まじ…で?」
ヘナヘナと体から力が抜ける。
そんな私を見て、美少女がふっと微笑んだ。
「でも、あなたが助けてくれなかったらたぶん、ほんとに死んでたかも。ありがとう」