ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。
「お前勝手にいなくなんなよ!?」
恐ろしい形相をした魔王が美少女に向かってすさまじい速さで突撃してくる。
右手にはキケンなほど真っ青な液体。
左手には、おどろおどろしいほど真っピンクの液体。
なんか知らんが絶対アブナイ…!!
「美少女さん逃げて!」
私は美少女を庇うべく両手を広げて美少女の前に立ち塞がった。
「え、逃げてって言われても」
「あれは我が校きっての恐ろしい魔王なの!つかまったら最後何をされるか…!なんか恐ろしい化学兵器みたいなの持ってるし早く逃げ「でもあれ、わたしのお兄ちゃんだよ?」
「そうお兄……え!?」
私が振り向くのと、美少女が立ち上がったのはほぼ同時だった。
「お兄ちゃんっ!ブルーハワイソーダ買ってきてくれたっ?」
「おー、うーちゃんの頼み俺が聞かないわけねぇだろ?つか勝手にいなくなんなよ?お前すっげー可愛いんだから、誰かにつれさられたらどうすんの?」
「そしたらお兄ちゃんが助けてくれるんでしょ?」
「まあな、速攻で助け出してさらった奴は死ぬより酷い目にあわせ……」
そこでようやく、魔王の見たことのないくらい垂れ下がった瞳が私を捉えた。