ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。
うわ足なっっが…って今はそんなことはどーでもいい!
「宝示さんが私をここにつれて来させたんですか!?」
「…おい龍太郎、おまえコイツに何も言ってないの?」
「あー言ってないかも?バカバカしいし~」
「バカバカしい…?口のきき方には気をつけろよ龍太郎」
「はあ?うっざ」
2人の間に流れるピリピリした空気。
え…なに?この2人って仲いいんじゃないの?
「…で、なんなんですか用は?」
ピリピリした空気をあえてぶち壊すように魔王に聞いた。
もう何で私が気をつかわなくちゃいけないの…
「あー、そうだ。お前、とんでもねーミスをやってくれたな」
「とんでもない…ミス!?」
魔王の言葉に頭をめぐらせるけど、ミスした覚えなんて…?
立ち尽くす私の前で、険しい顔をした魔王が机の上にお弁当箱を置いた。
それはとても見覚えのある、二段式のお弁当箱。
それもそのはず。毎朝私が作っているのだから。
「えっと、もしかしてたまご焼き、焦げてました…?」
「それどころの騒ぎじゃねーよ」
魔王がやけに恭しい手つきでお弁当箱を開く。そこに現れたのは
ゴハンと、ゴハンだった…。