ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。




「え!?おかずは!?」


「こっちが聞きてーわ!!」




魔王の低い声が部屋に響き渡る。





…毎朝、私は自分と魔王の分のお弁当を同時に作る。



もしかして、魔王にゴハンとゴハンの入れ物を重ねて、私の分はおかずとおかずを重ねちゃった…ってこと!?


ありうる!今朝はボーッとしてたし…!




「ごめんなさいっ!今すぐ教室から私のお弁当とってきます!」



「ちょーっと待った」




慌ててこの部屋を出て教室に向かおうとしたけど、宮前龍太郎に腕をとられて止められた。




「ダメだよ。この部屋と行き来するところあんまり見られちゃまずい」



「でも…っ」



「心配しなくても。手は打ってあんでしょ?暁」





「まーな」






ふ、と笑った魔王が指をパチッと鳴らした。その瞬間





「失礼致します」





えっ誰!?




突然、2人の男子生徒がどこからか長い机を押しながら現れた。




その机の上に並べられているのは…






「な、なんですか…このごちそうたち…!」





まばゆいばかりの、豪華な料理。





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