ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。
「ほらりのちん、いいから食べなよ、あーん?」
近くのグラタンをスプーンですくって私に差し出してくる宮前龍太郎。
とても、ついさっき「黙れ庶民」と言って私の頭を鷲掴みしていた人と同一人物とは思えない…
ほんとに謎だ、この人…
「おいふざけんな龍太郎」
魔王がグーで宮前龍太郎の頭を殴った。
「いってぇ!おま、ゴツい指輪して殴んなよ?いったぁ~ミオリン、たんこぶできたかも~」
「ただいま湿布をお持ち致します」
素早い動きでどこからか救急箱を取り出してくるメイドさ…ミオリンさん。
この方たち…もしかして、私と同じ魔王と宮前龍太郎の召使い…?私は魔王の家専任だけど、この人たちは学校生活担当的な…?
「おい」
そんなことを考えていたら、魔王が話しかけてきた。
「お前、昨日…あの後、あの嵐とかいう奴とどこ行ったんだよ」