ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。
「…え?」
どこにも行くな、って…?
首をかしげた私に、ハッとしたように目を見開いた魔王が、気まずそうに視線を逸らした。
「だ、だからっ…お前は俺の召使いだろ!?フラフラ夜遊びしてんじゃねー」
「よ、夜遊びって…別にそんなんじゃ」
「うるっせえな口答えすんなつか食え!!」
「ぐっ…」
突然魔王が私の口に、近くにあったイチゴを押し込んできた。
なんて横暴な!
「ボーギャクブジン大魔王…」
「あ?なんか言ったか?」
「別に。はい、どーぞご主人様!」
お返しに、魔王の口にもイチゴを突っ込んでやる。
「ぐっ…」
「あはは、髪の色とおそろい、ですね」
「…だまれ」
笑ってそう言ったら、なぜか魔王が顔をぱっと赤くして目を逸らした。
ん?顔色までイチゴとおそろい?なんでだろ。
…まあいっか。