ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。




「意識は!?どっか痛むか!?つか記憶あるか!?俺のことわかるか!?」



「わかりますよ、さすがに…ここって」




「病院だよ。うちのね」





魔王の真横から、今度は宮前龍太郎の顔がニョキッと現れた。





そうだ、そういえば聞いたことがある。宮前龍太郎は大病院の御曹司だって。





「俺もちょっと焦ったよ~。暁から急に電話きて、りのちんが死にそうですぐ検査しろさもなくば殺すって脅されてさー。

あの暁の焦りようったらマジで面白すぎて…」



「黙れ」





視界から魔王と宮前龍太郎が消えた。



すぐ隣で何かを締め上げるような音と、「ギブギブ!!」という宮前龍太郎の声が聞こえる。





「ごめんなさい、迷惑かけちゃったみたいで…痛っ」





上半身をベッドから起こすと、左のほっぺが引きつったように痛んだ。




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