ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。
りの!!!!!
あの病室以来の“りの”呼びに、心臓が信じられないくらい跳ねた。
しかも、ま、守るって…
顔がカアッと熱くなる。
だって、こんなこと言われて嬉しくならない女子なんていないでしょ…
何て返したらいいか分からず口ごもる私に、魔王がハッ!と何かに気づいたような顔をして
「あ、あのこれは、あれだ!お前は俺の召使いだろ?つまり従業員的な?従業員を守ることは社長の務めっつーか俺の務めっつーか、つまり…義務だ義務!!」
「ぎ、義務…なるほど了解で「ちっっげーよ!!!」
ええ、今自分で言ったよね?
困惑する私に、でも、魔王はなぜかもっと困ったような顔をしている。
「ち、ちげーから。義務とかじゃねーよバカ」
「は、はい…」
バカって、私何も言ってないよ…
「だから、つまりあれだ!!」
魔王がパシッと私の手をとった。そしてそのままズンズン歩き出す。
え、なんで手、繋…!?
「りのにいなくなられると困る。だから絶対、りのを誰にも傷つけられたくない。だから…俺が守りたいんだよ」