ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。




りの!!!!!




あの病室以来の“りの”呼びに、心臓が信じられないくらい跳ねた。




しかも、ま、守るって…





顔がカアッと熱くなる。





だって、こんなこと言われて嬉しくならない女子なんていないでしょ…





何て返したらいいか分からず口ごもる私に、魔王がハッ!と何かに気づいたような顔をして




「あ、あのこれは、あれだ!お前は俺の召使いだろ?つまり従業員的な?従業員を守ることは社長の務めっつーか俺の務めっつーか、つまり…義務だ義務!!」



「ぎ、義務…なるほど了解で「ちっっげーよ!!!」





ええ、今自分で言ったよね?




困惑する私に、でも、魔王はなぜかもっと困ったような顔をしている。




「ち、ちげーから。義務とかじゃねーよバカ」


「は、はい…」




バカって、私何も言ってないよ…




「だから、つまりあれだ!!」




魔王がパシッと私の手をとった。そしてそのままズンズン歩き出す。




え、なんで手、繋…!?






「りのにいなくなられると困る。だから絶対、りのを誰にも傷つけられたくない。だから…俺が守りたいんだよ」




< 170 / 336 >

この作品をシェア

pagetop