ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。





今のかっこう。



ソファに座る私と、



そんな私をまるで押し倒すかのような姿勢で、私の手首をつかんでる魔王。




魔王の、実は綺麗な顔が目の前にっ…!





魔王も、なぜかその体勢のまま、私の顔をじっと見つめている。





「あ、あのー」





喋るだけで吐息が届いてしまいそうで、俯きながら話した。





「…私の顔になんかついてます?」



「え?え、い、いや別に」





ハッと我に返った魔王が、ガバッ!と物凄いスピードで私から離れた。




「ついてねーよ、別に」


「そ、そうです…か」





ならそんなじっと見つめないでよ~!心臓に悪いじゃん!





心の中で文句を言う私の横で、赤い髪の毛をガシガシ掻く魔王。




「あー、なんか、おまえ…気をつけろよ」



「え?何がですか?」



「そんな不用意に上目遣いで男を見つめんな危険だろ!?」



「は、はぁ…?」



「ついでにお前、なんか肌やわらけーし近づくと甘い匂いがすんだよいちごミルクかよ!?」



「…え、えっと?」




「ぁあああって何言ってんだ俺は!!」





突然発狂した魔王がソファから立ち上がった。





「寝るわ。うん、寝るわ!!!!」



「…あ、はいおやす「その前に風呂入るわ!!!」



「え、はい、いってらっしゃーい…」




って。


今の何!?!?





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