ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。
……え。
私の手からゴトッ、と持っていたレタスが落ちた。
「おい大丈夫か?」
「だ、大丈夫です!すみませんっ…」
大丈夫じゃないよ~!
りのの料理が一番好き…
いちばん!!
レタスを一心不乱にちぎるフリをして俯いた。
だって今、ぜったい顔、赤い気がするもん…!
それからほどなくして、ビーフシチューが出来た。
2人で丁寧に手を合わせてから食べ始める。
「ん、おいしい!おいしいですよ宝示さん!」
「べ、別にんなの、ルーありゃ誰でもできんだろ」
と言いつつも鋭い瞳が、ほんの少し嬉しそうに緩んでいるのを見逃さなかった。
「あ、私飲み物とってきますね!」
立ち上がって冷蔵庫に向かう。
すると、中に見慣れない飲み物を発見した。
ビンに入ってるピンク色の液体。
手にとって見てみると
「う、ラベル全部英語で読めない」
でもいちごのイラストが書いてある!
「宝示さ~ん、これ新商品のいちごミルクですか?」
宝示さんに確認すると、スプーンをくわえた宝示さんが首をひねった。
「知んね。呉葉が持ってきたんじゃね?」
呉葉さん!?そしたらきっとすごい高級品なんじゃ…ビンに入ってるいちごミルクなんて見たことないし!