ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。

「……顔に似合わずってなんだよ」




魔王がちょっと拗ねたような口調で言った。




「え！？あっ！つい本音が！」


「…うっせーわ」





あっ！てかやばい、無意識にまた顔触っ…




「っ！？」





ぎゅっ、と。



１ミリの隙間もないくらい、強く抱きしめられた。





「……自分でもわかってんだよ、キャラじゃねーって」



「あ、あの、さっきのは……」



「ほんと、キャラじゃねーよな」



「っ、ちょっ…」





魔王が私の首元に顔を埋めたまま喋るから



吐息が、首筋にっ…！





「あ、あああああの、宝示さん」



「…わかった」



「え、なななな何がです」



「…りのの、言ったこと」






魔王の私を抱きしめる力が、わずかに強まった気がした。





「俺もう…自分の好きなもん、ぜってー離さない」