ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。
2人でいつも通り朝ごはんを食べて、あっという間に私が家を出る時間になった。
玄関で靴を履いていると、なぜかカバンを持った魔王もやってきて、隣で靴を履き始める。
「え、宝示さん?どうしたんですか?」
「…俺も行く」
「でもまだ時間けっこう早いですけど」
「べつによくね」
「ああ、もしかしてまた宮前龍太郎に呼び出されてるとか?」
「ちげーし」
イラついたように赤髪をガシガシ掻く魔王。
「そういつもアイツに呼び出されてたまるか。
そーじゃなくて…」
魔王がチラッと横目で私を見て
目があった瞬間フイッと盛大に逸らされた。
感じ悪!?
「な、なんなんですか一体?」
「あーもうだから!」
靴を履き終えた魔王が、グイッと乱暴に私の手を取る。
そしてそのまま引っ張って、家を出た。
え、ていうかちょ、ちょ待って、手、テ、て…!!
「ててて」
「日本語喋れ」
「手、手がっ…」
なんで手、繋がれてんの!?