ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。
「すみません、なんか佑奈が待ってて欲しいって…話があるからって」
電話を切って魔王にそう言うと、魔王が「そっか」と頷いた。
「じゃあ俺先行くな」
「はい、すみません」
「…あのさ、つーかずっと思ってたんだけど」
口元に手を当てて、少し言いずらそうに、視線を地面に彷徨わせる魔王。
「え、どーしたんですか?」
「なんつーか…。
敬語、やめね?」
「え」
「おかしくね?だいたい。
俺らタメなわけだし」
びっくりした…まさか魔王からそんな提案をされるなんて。
「で、でも…私は居候させてもらってる立場で」
「そのぶん家事してんじゃん」
「召使い、だし」
「…だったらそれ、終わりにしてもいい」
…え?
「ただの同居人なら、タメ口で喋ってくれんの?」