ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。
「何がどうしよう?」
「佑奈!」
考え事に夢中で全然気づかなかったけど、いつの間にか佑奈がすぐ隣に立っていた。
「オハヨー。顔ニヤけまくってるけど、なんかあった?」
「え?い、いやぁ別に…ところで話って?」
「あー……うん」
佑奈の顔がフッと曇る。
電話で感じた嫌な予感はやっぱり気のせいじゃなかったと、佑奈の顔を見て思った。
「な、なに…?」
「…これ」
佑奈が自分のスマホを私に見せてくる。
そこには
「なに、これ…!?」
魔王のアパートの部屋に2人で入るところの、魔王と私の姿がバッチリ写し出されていた。
「今朝から急に、うちの学校の生徒に拡散されてる。たぶんもう、だいぶ広まってると思う」
「だ、誰が…」
「出所はわかんない。写真に付いてた文面には、こう書いてあった。“宝示暁と北浜りのは学校に内緒で同棲してる”って」
「そんな…」