ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。
「怒る?」
きょとん、と不思議そうな顔をする佑奈。
「あー、何で内緒にしてたの?的な感じで?」
「う、うん。的な感じで…」
「うーん、怒るってか、マジかよっ!みたいな感じはあるけど。学校の王子様と同居なんてマンガみたいじゃん?まぁ王子様ってか魔王様だけど!」
佑奈が、魔王がごく普通のアパートに住んでるっていうのも超驚きだったけど…と感慨深げに腕を組む。
「あと、謎とけたって感じもした!だって魔王、りののこと名前呼びしてたじゃん?おかしいなーとは思ってたんだよね!」
「あー、そういえば…」
「だから怒るって感情はない。根掘り葉掘り聞きまくる所存ではあるけど。
だから今日1日なんとか乗り切って、放課後カフェね!あ、バイト!?」
「ううん、今日は休み」
「タイミング神!じゃ決まり~!」
どこのカフェにするー?と楽しそうな佑奈の後ろを、ちょっと泣きそうになりながら追いかけた。
佑奈。
私、佑奈と友達になれて本当によかったよ。