ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。





「うわっ暗…!」




思わず声が漏れた。



夜の林は本当に真っ暗。


自分の伸ばした手すらも見えないほど。




スマホのライトをつけて恐る恐る歩く。





「ごめんね、本当に。こんなことに付き合わせちゃって…」




後ろから、同じようにスマホのライトで足元を照らしながら女の子がついてきた。




今さらだけどまだ名前聞いてなかったな。





「大丈夫だよー。早く見つけて戻ろう」


「…うん」





それからしばらく歩いて。





「あれ?」





1メートルほど前に、スマホのライトにキラリと反射するものを見つけた。





「もしかしてアレかも!」



「ほんとに?」





後ろから女の子の弾んだ声。




うん、と頷いて、近づこうとした――のだけど







「きゃっ…!?!?」






急に足元の地面がなくなって




体が宙に浮いた。





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