ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。





パラパラと、夜空に花火が散っていく音がすごく遠く感じた。




顔に熱が急速に集まっていく。





「…え、と…」




しまったあああああ!!ついなんか!ポロッと!!



告白してしまった…!!!






魔王は何も言わない。



そりゃそうだ。こんな事この状況で、こんな場所で、突然言われてもって感じだよね!?




「…あ、あの。ごめんなさい。今のは忘れて下さっ…きゃっ」





ぐいっと強い力で引き寄せられて




気づいたらあたたかい胸に閉じ込められていた。






「敬語禁止」





すぐ頭の上から、魔王のちょっと掠れた声がする。





「…って言わなかったっけ」




「い、いい、ました。すみませ…いや、ごめん」




「ふ」





魔王の笑う声がして、ぎゅ、とさらに強い力で抱きしめられた。苦しいくらいに。






「じゃあお仕置きな」



「え、おしお…、っ」





魔王の腕の力が不意にゆるまったと思ったら、




次の瞬間、





キス、された。






< 304 / 336 >

この作品をシェア

pagetop