ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。





「…だから。暁とりのちんが出会って、一緒にいるようになって。

でもいつか離れるんだったら…早く離れてほしいと思った。そうすれば暁の傷も浅いかなって」




つまり宮前龍太郎の行動は


全部、魔王を守りたいが故だったって、こと?





「……ふざけんな」





魔王が低くそう言って、宮前龍太郎の頬を思い切り殴った。





「ざけんな!
お前のせいでりのがどんな目に遭ったかわかってんのかよ!?」




「…わかってた。あの画像を拡散したら、りのちんがどんな目に遭うか。それでも暁から離れていかないか、試したかった」



「おまえ…」



「たとえ暁と、もう二度と口をきけなくなっても」



「…は?」




宮前龍太郎が立ち上がって、わずかに口の端が切れて出ていた血をぬぐった。





「俺、暁とずっと“ただの友達”になりたかったんだよね」






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