ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。
「あ、あのすみませんこれにはのっぴきならない事情がありましてその……きゃっ!?」
慌てて言い訳をし始めた私の腕を誰かが強く引っ張った。
魔王じゃない。だって魔王がいる方とは逆方向から…!
「…君」
乱暴に私を立たせると、腕から手を離した宮前龍太郎が、クイッとメガネを持ち上げ私を見据えた。
「何者だ?
暁の足元に何を仕掛けようとした」
仕掛ける!?
「そっ、そんな仕掛けるだなんて…わ、私はただ落とし物を拾おうと…!」
「落とし物?見せてみろ」
「見せてみろって…」
私は手の中にあるチロルチョコ(20円)をギュッと握る。
「なんだ?見せられないのか」
「だ、だって…」
あんなに必死になって拾おうとしてたものがコレ(20円)って…
恥ずかしいんですけど!!!