ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。
「りの~!」
ホッと胸を撫でおろす私に、佑奈が抱き着いてきた。
「よかったあ、まじ処刑されるんじゃないかと思ったよっ、魔王の行く手を妨害するなんてっ!!」
「う、うん…ちょっと必死で」
「でもよかったね!宮前様は怪しんでたみたいだけど、まさかの魔王が助けてくれた感じ!?」
「助けた?いやいや、それはないって…」
ただ魔王は私がただの召使いって知ってるから、怪しい者ではないって分かっただけで。というか
「あの宮前龍太郎って何者?なんか私にテロリストのような疑いかけてきたんだけど」
「うーん、まあお金持ちの世界は色々あんじゃん!?
特に宮前様は魔王のお父さんからも絶大な信頼寄せられてて、ご学友兼ボディガードみたいな立ち位置っぽいし!」
「へー…」
あのメガネの奥の瞳…めっちゃ怖かった。ある意味、魔王より怖いかも……