ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。
5時間目はグラウンドで体育だから
お昼ごはんを食べた後すぐにジャージに着替えて、佑奈と並んでグラウンドに向かう。
「りの顔色悪いけど体育して大丈夫なのー?見学すれば?」
と、心配してくれる佑奈に笑顔で返した。
「へーきだよ、大したことないから「ああああ嘘っ!?信じられない!!」
突然大きな声を出した佑奈が、パアッと顔を輝かせた。え、私の心配は?
「みて!魔王と宮前様…!!」
見ると、前方から魔王と宮前龍太郎with取り巻き達が歩いてくる。
いつも通り険しい顔した魔王。
メガネをかけて知的な顔した宮前龍太郎は、とても「りのちん?」なんて私を呼ぶチャラ男と同一人物だとはとても思えない。
やっぱりこないだの光景は幻!?
「りのっ、何してるの?早くよけないと!」
「あ、うん……っ、」
佑奈について廊下の端によけようとした瞬間、ぐら、と視界が歪んだ。
よろけそうになる足を必死に踏ん張る。
どうしよ、何このめまいっ……