ツンデレ魔王様と同居生活はじめます。
今日会ったばかりなのに、思いがけない“友達”宣言に少し面食らう。
赤井くん、すっごくフレンドリーな人なんだなー。
「え……じゃあ、なんて呼べば」
「嵐でいんじゃん?」
「わかった。嵐……くん」
「呼び捨てでいいのにー」
「む、無理だよそんな急に!」
だって私、男子で下の名前で呼ぶくらい仲の良い子なんて、今まで一人もいなかったし。ましてや呼び捨てなんて!
「これが限界だから!」
なんだか恥ずかしくなってさっきよりも少しスピードアップして歩みを再開した私の隣に
タタッと軽快な足音を響かせて、すぐに赤――じゃない、嵐くんが並ぶ。
「ふーん。りのってけっこう、ジュンジョー?」