【完結】この愛だけは決して揺るがない〜永遠の愛誓います〜


 そう言われるととても迷うな……。わたしの気分で選んでしまっていいものなのか……。分からない。

「では、わたし買い出しに行ってきます。凜人さんはゆっくりなさっていてください」

 そう言ってリビングを出ようとした時、背中越しに凜人さんの声が聞こえてきた。「俺も行くよ」と。

「え?」

「一人じゃ危ないだろ?車出してやる」

「い、いえ!そんな、大丈夫ですから……!」

 どうしてわたしに、そんなに優しくしてくれるの……? そんなに優しくされたらわたし、凜人さんへのこの気持ちを抑えきれなくなってしまうよ……。 

 好きだと気付いてから、この距離感がもどかしかった。近いようで遠いこの距離感は、わたしの心をくすぐらせる。

「何してる。早くしろ」

「……はい」

 たけどちょっと強引な所も、わたしは好きなのかもしれない。 こうしてそばにいれるだけで、わたしは幸せを感じられる。

「行くぞ」

「お願いします」

「……美乃梨、今日はちょっとだけ遠出しようか」

「え?」

 凜人さんの運転する車に乗り込むと、車は家の門を抜けて郊外へと走り出した。
< 101 / 184 >

この作品をシェア

pagetop