【完結】この愛だけは決して揺るがない〜永遠の愛誓います〜


「あ、そうそう。加古川先生に渡して欲しいって頼まれたものがあったんだった」

 と思い出したように言った川富先生は、机の上にあった小さなカバンを俺に渡した。

「え、誰からだ?」

 なんだ、このカバンは?何が入ってるんだ?

「えっとね、キレイな女性な人よ? 名前忘れちゃったんだけど……あ、そうそう、思い出した!美乃梨さんだ!」

「えっ、美乃梨!?」

 な、なんで美乃梨が……?

「あの子、加古川先生の彼女なの?」

 なんてニヤニヤしながら聞いてくる川富先生に、俺は目をくれずカバンのチャックを開けた。

「おにぎり……?」

 美乃梨の手作りなのか?……嬉しい。わざわざ、持ってきてくれたのか? 俺のために?

「やっぱり彼女なんだ?」

「……うるせぇ」

「加古川先生は患者のことしか頭にないと思ってたけど、そうじゃなかったんだ?」

 なんて言う川富先生は、すごくニヤニヤしている。

「……そんなことはない。俺にも癒やしくらいは必要だ」

 帰ってきた時に美乃梨の笑顔を見ると、とても癒やされる。そう思うくらい、美乃梨のことが大切だ。
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