【完結】この愛だけは決して揺るがない〜永遠の愛誓います〜
そばにいると安心する人
「ただいま」
「おかえりなさい。凜人さん」
その日仕事を終えて帰宅した凜人さんを、わたしは笑顔で出迎えた。
「きゃっ……! 凜人さん……?」
そんなわたしを力強く抱きしめる凜人さん。
「悪い。 もう少しこのままでいたい」
「……はい」
どうしたんだろう……?凜人さん。なんだかちょっと、悲しそうな顔をしている気がする。 病院で何かあったのかな……?
「……凜人さん、大丈夫ですか?」
そう問いかけると、凜人さんは抱きしめたままこう言った。
「……大丈夫だ。心配かけて、すまない」と。
違う。心配かけているのは、わたしも同じだ。
「いえ。何かあったら、いつでも言ってください」
「……ああ、ありがとう。 疲れた、シャワーを浴びてくる」
「はい」
凜人さんは部屋へと向かって歩き出した。……心なしか、わたしには凜人さんのその背中が悲しそうにも見えた。
凜人さんにために何かしてあげられること、ないのかな……? そんな気持ちになりながら、わたしは凜人さんのことばかりを考えていた。
何かしてあげたいな……って。