【完結】この愛だけは決して揺るがない〜永遠の愛誓います〜
「え?」
「一杯どうだ?」
部屋のドアを開けると、凜人さんがウイスキーと氷の入ったグラスを持っていた。
「……はい。では遠慮なく」
わたしは部屋を出て、凜人さんの部屋で一緒に呑むことにした。
「どうぞ」
「ああ、ありがとう」
凜人さんのグラスにウイスキーを注ぐ。 シャワーを浴びたばかりの凜人さんから香るシャンプーの香りと、ウイスキーの香りが程よく心地よい気がした。
乾杯とグラスを合わせ、ふたりで一緒に呑む。この時間は心地よくて、あまり呑まなくても酔いしれてしまいそうだ。
「久々に呑むとうまいな」
「はい」
そういえば凜人さんは、職業柄普段はあまりお酒を呑む人ではないと聞いてきた。そんな凜人さんが普段お酒を呑むということは、やはり何かあるのではないかと思った。
「普段はあまり呑まれないんですよね?」
「ああ。仕事に支障が出るからな」
「……なるほど」
「でも今日は、呑みたい気分だった」
そう言うと凜人さんは、グラスに入ったウイスキーを一気に飲み干した。
「もう一杯もらえるか?」
「はい。喜んで」