【完結】この愛だけは決して揺るがない〜永遠の愛誓います〜
救命の過酷さ【凜人Side】
「おはよ!加古川先生!」
「川富先生。おはようございます」
朝病院に出勤し、患者のカルテを確認していると、川富先生が元気よく挨拶してきた。
「何かありました?川富先生」
「え、分かる?」
「やっぱり何かあったんですね」
朝から嬉しそうにニヤニヤしているし、何かあったとしか思えない。
「実は内科の柳井(やない)先生にデート誘われちゃった〜」
内科の柳井?……ああ、なんだ幸哉(ゆきや)のことか。
「川富先生、柳井とそういう関係だったのか?」
「違うわ。ずっと前からアプローチしてたの、わたしが!」
俺がそう聞くと、川富先生はそう言ってきた。
「え、柳井じゃなくて川富先生からなのか?」
「そう! 柳井先生ずっと用事があるからとか、忙しいからとか理由作って断るんだもん〜」
意外だった。川富先生が柳井のことをそんなふうに見ていたとは……。確かに柳井はイケメンでモテるであろう容姿をしてはいるが……。
「好きなのか?柳井のこと」
「まぁね。……でもまぁ、柳井先生と今後どうなるかは、お楽しみってことで」
と川富先生は言って医局から出ていった。