【完結】この愛だけは決して揺るがない〜永遠の愛誓います〜


 だからあんなにウキウキな顔をしていることってなのか……。柳井に誘われたのが、よほど嬉しいようだ。

 少しして俺も患者の様子を見に行くため、院内を歩き出した。

 そして「よお、凜人!」と声をかけられて振り返ると、そこにいたのは噂の柳井だった。

「なんだ、柳井か」

「なんだとはなんだ?凜人」

 柳井も俺の同期みたいなものだが、俺のことを凜人と呼ぶ男だ。 まぁ昔からよく荒井と柳井とつるんでいたから、今もなお仲はいい気がする。

「聞いたぞ?川富先生とデートするんだって?」

「え、なんで知ってるんだよ?」

 と柳井は俺に不思議そうに聞いてきた。

「本人から聞いた」

「マジかよ〜」

 と言いつつも、ちょっとニヤついていた柳井だった。
 
「お前、川富先生のこと悲しませるなよ?」

「分かってるよ。……今度のデートの時に、俺から告白するつもりだし」
 
 柳井はそう言って恥ずかしそうに頭をかいた。

「そうか。なら良かった」

 これで川富先生は幸せ万々歳だな。

「それよりお前はどうなんだよ、凜人」

「え、俺?」
< 140 / 184 >

この作品をシェア

pagetop