【完結】この愛だけは決して揺るがない〜永遠の愛誓います〜


 俺は待合室にいた顧問の先生にそう問いかけた。

「は、はい。今生徒たちの大会が近いため、今日から合宿をする予定だったんです。それでその時、お昼にこちらで用意したお弁当を食べさせました。 中身は焼肉のお弁当です」

「焼肉弁当?」

 まさかその焼肉が、食中毒を引き起こしたとでも言うのか……? 

「はい。わたしが注文して、取りに行きました」

「……そうですか。ありがとうございます」

「あの! 生徒たちを、宜しくお願いします」

「はい」

 俺一つ返事をしてはまた処置室へと戻った。

「加古川先生、食中毒の原因は分かった?」

「ああ。おそらく肉だ」

「お肉?」

 川富先生にそう聞かれた俺は「ああ、ここにいる生徒はみんなお弁当に焼肉を食べていた。おそらくそれが原因だろう」と答えた。

「お肉で食中毒?」

「ああ、おそらく0-157、もしくはカンピロバクターだろう。何かの原因で、その弁当から食中毒が発生したと見て間違いない」

 俺は処置しながらそう言って、川富先生の方を見た。

「今から吐き気を抑える点滴入れるから。もう大丈夫だ」
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