【完結】この愛だけは決して揺るがない〜永遠の愛誓います〜
そばにいれる喜び
「美乃梨、ただいま」
「あ、おかえりなさい凜人さん」
「早く帰ると言ったのに、待たせて悪かった」
仕事から帰宅した凜人さんを出迎えると、凜人さんは申し訳なさそうにそう言った。
「いえ。仕事が長引いてしまったのは、仕方のないことですから」
「本当にすまない」
外で二人で夕食を食べようと約束していた矢先、急患が運ばれてきてしまい、仕事が長引いてしまった凜人さんと外に夕食を食べに行けなくなってしまったけれど。それでもこうして帰ってきてくれるだけで、わたしは幸せだからいいの。
どこかに行けなくても、こうして少しでもそばにいられれば、わたしはそれだけで満足する。
「謝らなくて大丈夫ですよ、凜人さん。……わたしは凜人さんが毎日たくさんの患者さんのために働いていることを知っていますから。だから責めたりなんてしません」
「ありがとう、美乃梨。……愛してる」
その言葉と同時に降ってくるのは、凜人さんの唇で。その唇の触れた熱は、熱くて刺激的な香りがした。
「凜人さん、ご飯にしましょうか」
「……ああ。着替えてくる」
「はい」