【完結】この愛だけは決して揺るがない〜永遠の愛誓います〜
そして季節も移り変わり、寒さ厳しい冬になった。気が付けばもう12月、もう間もなく一年が終わる。早かったと思う、本当に。
「加古川先生、緊急搬送の患者さん、受け入れ可能ですか?」
「もちろんだ。受け入れろ!」
「はい!」
「小山内、処置室すぐに準備しろ!」
一年が終わろうとしても、毎日のように患者はやってくる。その度にみんな必死になる。 そして先月から民間病院から救命に研修医が来たのだが、その研修医がなんと何年か前に俺が助けた患者だということが分かったのだ。
俺に命を助けてもらった時、俺みたいな医者になりたいと思ったのだそうだ。それはそれで嬉しいのだが、研修医の指導はまぁ大変だ。
「まずい!大和(やまと)、心肺停止だ! 蘇生するぞ!急げ!」
「はい!」
心肺停止になってから10分以内に蘇生しないと、意識を戻したとしても脳に障害が残る可能性もあり得る。急がねぇと……!
「チャージした。そこから離れろ!」
蘇生を試みるものの、1発目では戻ってこないか……。
「大和もう一回だ!」
「はい。チャージします!」