【完結】この愛だけは決して揺るがない〜永遠の愛誓います〜
「口ではなんとでも言える。 俺みたいな救命医になりたいなら、もう少し救命のこと勉強しろ」
「は、はい」
川富先生には指導について厳しいと言われるが、俺がそうだった。俺はこんなふ風に上から厳しく指導された。脳外科ではもっと過酷だった。
救命なんてまだ生ぬるい方だ。脳外科はオペをこなしてなんぼの世界。症例だ論文だなんだ言われ続け、やる気のないものはすぐに排除される。それがこの病院のやり方だ。
俺はそれに気に入らなくて、脳外科に来て5年位で救命に異動してきた。 脳外科にいるより救命にいる方が、俺には合ってる。救命は脳外科では出来ないオペや患者を見れるから。
だから俺はこれからも、この先ずっと救命医おして働く。大切な人がもし何かあった時、助けられるようにするために。
「いいか。絶対に無理、出来ない、分からない。なんて言葉を言うなよ。救命医はそんなに甘くないからな」
「は、はい……!」
「患者は待ってくれない。一刻を争うケースがほとんどだからだ。 だから少しでも技術を上げたいなら、自分から動け。いいな?」
と、俺は大和に告げるのだった。