【完結】この愛だけは決して揺るがない〜永遠の愛誓います〜
「兄はあなたに、生きる希望を与えたいって思ってるんだと思う」
「……生きる、希望?」
「そう。生きる希望なんて、誰かのために生きたいとか、やりたいことを見つけたいとか。そんな小さいもので構わないって兄はよく言ってます」
鈴音さんのその言葉に、わたしは深く胸を打たれた。
「そのちっぽけ小さな希望があれば、人は誰かに支えられて生きていけるって」
「……わたし、凜人さんが助けてくれて良かったって思ってます」
昨日のことを思い出したら、心から本当にそう思う。生きてて良かったって。
「美乃梨さん、あなたは一人じゃない。あなたにには兄がいる。早川さんもいるし、わたしもいる。……だからもし何かに悩んだなら、遠慮なく相談してね?」
「……ありがとうございます」
鈴音さんも凜人さんと同じように、心の優しい人だ。父親が違くても、二人はやはり兄妹だ。とても似ている。
「さ、もうデパートに着くから、たくさん買い物しましょ?」
「はい。楽しみです」
「兄が支払いだし、とことん買い物しましょ!」
「え、いや、そんな……!」
そんなの申し訳ないって……!