【完結】この愛だけは決して揺るがない〜永遠の愛誓います〜
「加古川、待たせたな」
「荒井(あらい)、忙しいのに済まない」
「気にするな。 で、どんな状況?」
同期の荒井、俺も荒井と同じ脳外科にいた。今は救命医として働いているが、そのスキルを生かして救命医として懸命にやっている。
荒井は脳外科医として腕もいい。難しい難手術を成功させているのも、荒井だ。俺にとってはよきライバルであり、最強の親友だ。
「患者はひき逃げで車に轢かれた。主に左側を強打しているため、腕や肋骨も骨折している。頭蓋骨骨折もある。もしかしたら、脳内出血してるかも」
「了解。これは相当時間かかるな」
「いけるか?」
「もちろん。俺を誰だと思ってるんだ?」
「……だな。よろしく頼む」
オペ室に入り、手術を開始した。
◇ ◇ ◇
患者の手術は7時間にも及んだ。無事に手術は成功したが、後は患者がどれだけ持ちこたえられるかだな……。
「さすが荒井。さすがだな」
「いや。だが問題は、後どのくらい持ちこたえられるか……だな」
「……ああ」
患者の家族を調べたが、患者は一人で住んでいて、身寄りもないようだった。