【完結】この愛だけは決して揺るがない〜永遠の愛誓います〜
「美乃梨、お前は一人じゃない」
その言葉の後、美乃梨はふふっと笑った。
「え、何が可笑しいんだ?」
「だって、鈴音さんと同じこと言ってるから」
そう言って美乃梨は、可笑しそうに笑った。
「鈴音と?」
「はい。 買い物に行く途中の車の中で、わたしに鈴音さん同じことを言ってくれたんです」
鈴音がそんなことを……?意外だな。
「やっぱりお二人は、父親が違っていても兄妹なんですね」
そう言って鈴音は「お二人が、羨ましいです」と言葉を続けた。
「……羨ましい?」
それはどういう意味だろうか……?
「はい。……わたしには親がいないんです」
そして美乃梨は、そう語りだした。
「え?」
「聞いた話だと、わたしの母は生まれつき心臓が悪かったみたいで……。わたしを出産した後すぐに、亡くなったと聞きました。だからわたしの父親が誰なのかも知りません。……母は未婚の母だったんです」
「……そうか」
「母が亡くなってからわたしは、親戚の家で育てられました。 だけどその親戚も中学生の頃に他界しました。それからはずっと一人で生きてきました」