【完結】この愛だけは決して揺るがない〜永遠の愛誓います〜
……まさか。
「川富先生、頭を開ける」
「え?」
川富先生も、患者を見て脳内出血の可能性を導き出したようだ。
「もしかしたら、内臓だけでなく、脳内出血が起きてる可能性がある。頭を開けよう」
「分かった。準備する」
「頼む。 アルブミンあと10mg増やしてくれ」
「はい!」
その後俺たちは、患者の頭を開けて脳の中を確認した。
「……やっぱり」
「間違いないわね」
やはり脳内出血が起きていたようだ。それだけじゃない。内臓破裂した時の血流が脳内に行き渡り、血流が止まらなくなっていた。
「ああ。まずは止血する。 サテンスキーくれ」
「はい」
損傷部位を修復し、モニタを確認すると「血圧上昇してきました……!」と声が聞こえた。
「よし、閉じよう」
「ええ」
「小山内、念の為ICUに入れてくれ」
「分かりました」
処置を終えた俺たちは、患者をICUに入れた。
「さっきの患者の家族は?」
「奥様が間もなく到着されるとのことです」
「分かった。 川富先生、家族が着いたら説明頼む」
俺はそう言って一旦、医局へと戻った。