やっぱり幼馴染がいいと彼氏に振られたら、彼のライバルと恋人の振りをする事になりました
「兄貴の女の趣味、数年前まですごーく悪かったんだけど、やっとまともな人を見つけてくれて、その人がお嫁さんだよって紹介してくれたんだから、文句なんて無いよ!」
妹の玖美ちゃんは私に腕を絡めて嬉しそうに教えてくれる。
(そう、なのかな……?)
大学時代の河村君の彼女は……そういえば、元カノを何人か亜沙美さんに教えて貰っていたのだった。中には大学のミスコン何位とかの子までいて、本当に人気があるんだなあと関心した事もあった。
私なんかがいいのかな、と改めて浮かんだ不安は河村君の科白が吹き飛ばした。
『ずっと好きだったって言っただろ。俺は、学生時代から数えて二年以上は三上さんの事が好きで……卒業しても離れたくなくて、職場も、住む場所も、同じにしたんだ……』
えっと、目を見開く。
だってそれはそれは世に言う……