やっぱり幼馴染がいいと彼氏に振られたら、彼のライバルと恋人の振りをする事になりました
「良かったじゃん、すぐにふっきれそうで」
その言葉に私はむすりと口元を引き結ぶ。
「……良くないよ、男性不信になった」
「それは、確かに良くはないけど……見る目が無かっんだからしょうがないんじゃない?」
「っはああああ!?」
駅に向かう道すがら、張り上げた声に振り返る人もチラホラ。河村君も目を丸くしている。が──
え? いや言う? 普通そんな事??
目を丸くしている河村君の方がおかしいよ!
「え、いや……見る目、無かったよね?」
「駄目押し?! ねえ、こう言う時は『そんな事無いよ、もっと良い出会いが〜』っていう言葉を掛けてくれるものなんじゃないの!?」
「……三上さん盲目だから自分の感性で突っ走るの止めた方がいいと思う」
「えええー!?」
失恋した上に感性ダメ出しされるとは思わなかったんだけど……こういう時は労って貰えるもんだ、というのは私の認識が甘いからなのだろうか……?? いやいや、
「か、河村君は意地悪だと思うよ!」