やっぱり幼馴染がいいと彼氏に振られたら、彼のライバルと恋人の振りをする事になりました
「……」
……声を掛けにくいから、今まで無事だったのかもな。
夜遅くに公園で女性が一人でいるなんて危なすぎだろう。
それでも会えた嬉しさで仕事の疲れは吹き飛んだし、その後に聞いた彼女の口から、別れたという言葉には雷に撃たれたような衝撃を受けた。
例えとかじゃなしに、本当にピシャリと……
暗かったし、三上さんは酔っていたから分からなかったみたいだけれど、多分あの瞬間は俺の方が顔は赤かったと思う。
(三上さんに、アピール出来るチャンスがやって来た……)
俺は間違いなく君だけを見てるから、お願いだから俺の事を好きになって欲しい──
そうして俺は期待を込めて三上さんの手を引いて、家路へとついた。
彼女にとって、最高にいい男になる。
絶対選んで貰えるように。